2019.4.3

応プロ1の巡検 3日目

津和野

 

津和野

- まち自体は美しく、整備もされていて、見所も多い。それだけ良い街中に対して、駅は少し離れた位置にあり、駅周辺から街中にかけての導線はその良さが活かしきれていない。食事するところが少し不足している印象を受けたから、そうした方向性で道付けも可能かもしれない。

- メインの通り。歩車の境界を曖昧にし、統一的なコードで作られていてよい。車道、ボラードや木や電灯、歩道、水路、泳ぐ鯉が非常によくまとまっているが、同様の構造、意図を持つ、出雲大社との違いは何か。出雲大社は交通量も多く、車のスピードも速い。そもそも交通量を減らす工夫、車のスピードを落とす工夫が必要だったのではないか。

 

総括

- 地方都市を巡った今回の巡検。地方の人口は東京などの都心部よりも多い。人口減少、高齢化など、地方都市が抱える課題は、ある程度共通する部分がある一方で、それぞれの地区に固有の課題もある。逆に、それぞれの地区の固有の良さもある。実際に訪れて感じる、その場所への感覚は大切にしたい。また、一つの地区だけでは解けない問題、あるいは、広域的に見てのその地区の課題もある。様々なスケールを行き来する必要がある。

- 典型的な例として、駅から目的地への導線の設計は極めて重要。大きな魅力を待つ場所の分布、距離、などから、いかなる交通モードを使い、いかにそこを繋ぐか。これにより、来訪者が抱くその地区への魅力は大きく変わる。どこまで車を入れるかなど。

- 天候。雨は都市の印象を大きく変える。行動も変わる。雨、雪、暑さ、寒さ、など様々な気象条件を考える必要がある。

- 東京に萌えない、が少しわかる。松江とか、彼らの一人一人の取り組みにやって本当に都市やその暮らしは大きく変わっていく。東京は逆。頑張っている人がなかなかうまくいかない。資本による支配。東海道新幹線で東京駅へ入る手前、あるいは丸の内の風景は毎回違った感情を抱かせる。丸の内の整然さにも東京へ出ることを決意させられた人は、5年を経て、その後ろに潜む、人を支配し歯車と化す東京という都市の邪悪さを感じる。東京という街は、人を食い潰していく。