2019.4.19

・理論談話会#1

1. DDRの論文

与えられたODセットの候補集合下で、観測iを再現する確率P(i | Si)を最大化すべく、式内の経路選択モデルP(p | C(s);β)のβを選んでくる。

 

経路選択モデルとして、path size logit とsub networkモデル。

 

path size logit はいくつかの経路があるリンクを重複している場合、その経路の魅力度を下げるモデル。なぜこんなことをするかというと、たとえば3つ経路があって、うち2つはほとんど一緒で、一瞬だけ裏道を通る経路だった場合、全経路で時間が一緒なら、何も考えないと、全部同様の確率で通過される。けど、それは明らかに変で、ちょっとしか違わない2つの経路は、二つ合わせて、残りの一つの経路と同じくらいの確率にしといたほうが自然。なので、経路内で重複しているリンクがある場合は、そこの効用を下げておく。

 

sub networkモデルは完全にはよく分からなかったが、ネットワークを粗視化して、大雑把なリンクの集合に対して、経路を当てはめて、経路選択みたいなことをしてもうまくいくようにするためのモデル。原論文読むか、来週の発表?でもう少し理解したい。

 

2. 都市モデルの論文

世帯と企業から成る経済モデル。

集積パラメータα、単位通勤コストt、企業生産パラメータkにより、さまざまな都市のパターンが形成される。

 

t/kの減少 = 通勤コスト減少、企業の生産活動大 -> 一極型へ

t/kの増加 = 通勤コスト増加、企業の生産活動小 -> 職住混在へ

人口増加 = α大 -> 一極型になりにくい

人口減少 = α小 -> 一極型に

α変わらずに人口増加というのは、人口変化せずα大と同値であるから、人口変化はαの変化と捉えられる。

 

こうした現実の数理モデルは、生物物理学でも出てきたが、説明変数を増やして現実を説明できればいいというわけではなくて、いかに簡潔なモデルを立てるかみたいなことも重要で、そうしたモデルを立てることで、本質的に重要な要素がわかるというところが良さだと思う。そういう意味で今回の論文は面白いし、結果にヒステリシスが出るのも萌える。

 

・基礎プロのTAは交通班になりそう。

今考えると、たとえば都電荒川線を一体的に捉えて、分布する資源やまちをつなぎながら2050年に対して投擲するみたいな提案や、自動運転が導入された時に、自動運転車が通る道とそのグリッド内部の道は歩行者優先空間にして、そこを設計する、みたいなことがやれるなーと思ったり。

みんなやっぱり、マクロ的にみて最適化!みたいな感じになりそうだが、それってあんまり面白くなはい。交通班、具体的な敷地を設定するわけじゃないから、やはり難しい。出来れば、設計までいってほしい。

 

・最短経路探索、ダイクストラ法をCで書き直して、Pythonと計算スピードを比較することになった。